6月3日~5日、ボランティア定期便バスにVS隊長が参加しました。
ボランティア定期便バスとは、日本連盟が展開している被災地域への人的支援活動になります。
東京発2泊3日の活動で4月29日の第1便から始まり、今回は第6便になります。
参加費は食事代の二千円のみです。(超格安です)
開設当初は塩釜周辺の支援活動を行っていましたが、現在は石巻市にベースを置いています。
支援活動は、被災者宅の泥出しや家財の運び出し等になります。
今回の第6便には、北は群馬、西は愛知から集まった29人がバスに乗り込み石巻を目指しました。
8時に集合し、430キロ7時間の移動を経て、3時に石巻ベースに到着しました。
連休より継続して開設されているのでバスに乗らず、直接来て長期で支援活動に参加した方もいます。
今回も現地には愛知、横浜、横須賀等から直接来ていました。
日本の各地から集まってきています。(県央地区は誰も来ていないようでした)
場所は石巻駅北約1キロ、旧北上川沿いの水押球場にあります。
この球場のグランドでは数日前より仮設住宅が建設し始めていて、
朝も7時ぐらいから夜9時過ぎまで作業が行われていました。
(このグランドは、先月実施された団委員長、RS隊長が参加した「県央地区こどもわくわく隊」の拠点です)
このベースでの生活ですが、食事は当番にて炊事します。おかずはレトルトが多いです。
大人数が入れないので時間をずらして入れ替え制で食事をします。
昼食のお弁当のおにぎりは朝食時に自分たちで作ります。
バス参加者は、球場ネットと敷地フェンスの間にドームテントが常設されているので、そこで寝ます。
電気と水道は、離れた所から引っ張ってあります。
トイレは球場のトイレを使用します。工事関係者も使用しているので多少混雑気味です。
本題の支援活動ですが、日程の2日目から作業が行われます。
前夜のミーティング、当日朝のミーティングを行った後活動に出発します。
ボランティアセンターよりニーズをもらってきて、内容によって人員を振り分けします。
今回行った支援は3ヶ月間手をつけていないお宅です。残念ながら家の方はお亡くなりになったそうです。
依頼票には「超ハード」と書かれていたのでバス参加者と独自に来た参加者総勢35名を投入しました。
以前行った福島でのボランティア活動では数名で1軒のお宅を作業しましたが、35名を投入と聞いた時は驚きました。また、この人数ならすぐに終わるのではないかと思いました。
しかし作業を始めてみると楽観的な思いは無くなりました。部屋数は多くいつまでたっても終わりません。
荷物も大きく、介護用ベッド、ピアノ、数人でも動かせないヘビー級の犬小屋、家の間口は狭く、廃棄物を捨てる所まで約150m。1輪車運搬も大変だったでしょう。
そして部屋の中はものすごい量の泥です。さらには海水が満タンの衣装ケースが次々と出てきます。
半日たった時には既にカッパは泥だらけになりました。
夕方には持参した土納袋がほとんど無くなりました。使用した枚数は800枚近くだったそうです。
参加者の一人は土納袋に入っていたガラスで2針縫うけがを負ってしまいました。
やっとのお昼ご飯で、ホッとしています。
9時から始めた作業も3時で終了。完全に終わりませんでしたがかなりきれいになりました。
残りは次の日に行います。
3日目お昼の帰路時間前には見違えるようにきれいになり完了です。
しかし、津波前には戻れません。悲しい現実です。
まだまだ手付かずのお宅はたくさんあるので継続的なボランティア活動が望まれます。
この石巻ベースでは、人員振り分け、機材の準備、休憩時間等の時間配分や食事の用意など、スタッフの準備は素晴らしいもので、さすがボーイスカウトだと感じました。また、参加者もほとんどがスカウト関係者なのでスキルやモラルなど行動すべてスカウトベースになっている為、気持ちも一致していると思いました。
ボランティア定期便バス情報
日本連盟災害支援センターのブログ
現地が梅雨に入る為、6月10日から実施される第7便で石巻ベースは一時撤収するそうです。
梅雨明けのころにはニーズ内容にに合わせて再開されるそうです。
その時には是非皆さんの力を被災地に届けましょう。
報道でもあるように石巻では地盤沈下によって冠水するところが沿岸や河川そばに至る所にあります。
大通りでは道路を30センチ以上嵩上げしていました。
砂利を敷いて舗装してあります。 3時間程度でこの変わりよう。数時間前はもっと水嵩があったようです。
(yk)
コメント